事例6

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マイクロバブル・ナノバブル発生装置 導入事例6

マイクロ金型洗浄方法の検討 (山梨工業技術センター 研究報告No.23より抜粋引用)

実験方法



環境問題の観点から、超高圧マイクロジェット噴流等、有機溶剤や洗浄液を使用しない洗浄技術の開発が活発に行われている。その中で、マイクロバブルを用いた洗浄方法は、注目を集めている技術の1 つである。通常、気泡は直ぐに水面へ上昇して破裂するが、気泡サイズが数十μm 以下になると、水中での滞在時間が長くなり、水中で収縮・消滅(完全溶解)するようになる。このマイクロバブルによる洗浄メカニズムは、まだ明確に解明されていないが、次のような効果が期待されているため、本研究でもマイクロバブルの利用を検討することにした。

① 気泡表面積が大きく、油分等の汚れが付着する。
② 気泡の消滅時に衝撃波が発生し、汚れを剥離する。

表4 マイクロバブル発生器の主な仕様

ノズル形式 YJ-9 ノズル径 9mm
ポンプ出力 0.4 kW ポンプ流量 80 L/min
空気供給量 28 L/min 発生気泡径 30~50 μm

図9 に本研究で使用した実験装置の概略図と、マイクロバブル発生器を示す。
約60L の水槽中でマイクロバブルを発生させ、洗浄実験槽を兼ねた超音波洗浄機に循環させる構造とした。本研究で使用したマイクロバブル発生器は、専用ノズルに吸水するだけで自然吸気し、マイクロバブルを放出するタイプである。表4 に、マイクロバブル発生器の主な仕様について示す。

結果

まず、マイクロバブルの発生によって、洗浄液がどのような影響を受けるか検証した。具体的には、水道水を実験装置内で循環させただけの場合と、マイクロバブルを発生させた場合で、水質の変化を電極型pH 計(堀場製作所製、twin pH B-212)を用いて測定した。本研究で使用するマイクロバブル発生器を稼働しても、洗浄水は無色透明であり、目視でマイクロバブルの発生状況は把握できない。

しかし、図10 に示すように、マイクロバブルを発生し始めると、少しずつ水質がアルカリ性に変化し、約20 分後には、pH8.2 で安定することが分かった。本研究で使用したpH 計は電極型のため、マイクロバブルがマイナスに帯電すると、その溶液はアルカリ性と認識する可能性がある6)。気泡表面の帯電メカニズムは、まだ明確に解明されていないものの、この測定結果より、目視できないマイクロバブルが、確実に発生していることが確認できた。次に、マイクロバブルの洗浄能力について実験を行った。

76.0×26.0mm のガラス板上に、模擬汚れとして白色ワセリンを塗布し、超音波洗浄のみの場合と、マイクロバブルを含む洗浄水で超音波洗浄した場合で、洗浄能力がどのように変化するか比較した。白色ワセリンは、ガラス板中央部に約20mm 幅で塗布した。超音波洗浄は5 分間行い、非接触表面形状測定機(Zygo製、NewView 6300)を用いて白色ワセリンの残留状態を測定・比較した。

図11 に実験結果を示す。超音波洗浄のみの場合では、目視でも判別できるほど白色ワセリンが残留した部分があったが、マイクロバブルが付加されると、多量に付着した部分が殆ど存在しない状態となり、一定の洗浄能力向上が確認できた。

結言

転写型の型の洗浄方法等の要素技術について検討を行った。得られた結果は以下のとおりである。マイクロバブルを用いた洗浄方法を検討した結果、マイクロバブルによる水質変化と、一定の洗浄能力向上が確認できた。

図11 洗浄実験結果
    

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